2023年

2023.12.20配信

「そろそろ花粉」 

 まだ師走ですが、そろそろ来春の花粉は多いのか?少ないのか?を尋ねられる時期がやってきました。確からしい答えを用意しないといけないので、毎年12月初めぐらいに、スギの木がある近くの神社に行って、翌年の春に花粉を飛ばす雄花芽(ゆうかが)の付き具合を観察することにしています。

その今年の花の花芽のつき方ですが、比較的雄花芽の数は多く、いつもの年よりは多くなっています。

雄花芽の数は7月から8月ごろの天候に影響を受けます。夏の暑い時期に、雨が少なく暑い日が多いと雄花芽の数は多くなり、雨が多く暑い日が少ないと雄花芽の数は少なくなる傾向があります。今年の7月から8月は猛暑になり、記録的な暑さになった所も多くなりました。その影響もあり、雄花芽の数が多くなっています。

冬は暖冬の予想です。早い時期から多くの花粉が飛ぶことが考えられます。早め早めの対策をした方が良さそうです。

 「スギ花粉 準備早スギ ちょうど良い」

2023.11.20配信

「季節の変わり目」 

 今年の11月上旬は25度を超える夏日になり、記録的な暑さになりましたが、11月中旬には強い寒気が流れ込んで12月並みの寒さの所が多くなりました。一気に季節が進んで、秋らしい秋が無く、突然冬になり、季節の変わり目を強く感じました。

11月はシーズン初めて冬型の気圧配置になることが多く、急に冷え込んで、初雪や初霜、木枯らし1号などの冬の始まりの季節現象が現れます。冬の服や布団を用意し、冬用のタイヤへの交換や暖房器具の用意など、冬の準備が必要な季節です。

私も11月半ばになってやっと冬用のスーツやコートを出しました。これからやってくる冬は暖冬の予想ですが、暖冬とはいえ夏や秋に比べると寒いことには間違いありません。 

季節の進みは突然やってきます。寒さ対策は早め早めの準備が必要です。お手紙の決まり文句の「季節の変わり目、体調を崩さないようにご自愛ください。」と心から申し上げたい今日この頃です。

2023.10.20配信

「カメムシ大量発生」 

 今年の秋、我が家の周りではカメムシが大発生しています。玄関の照明に十数匹も止まっていることがありますし、洗濯物に付いていたのか、夜中に部屋の中を飛び回り、捕まえると嫌なにおいを発射して、大騒ぎです。

カメムシの名前はツヤアオカメムシ、全身が緑色で体長は2センチ弱ぐらいです。なぜ増えたのか。その原因の一つは幼虫の餌となるスギやヒノキの実が豊作だったことが挙げられます。確かに今年の春はスギやヒノキ花粉が大量に飛びました。実もたくさんついています。スギやヒノキによって、春は花粉で悩み、秋はカメムシで悩むとは・・・。早くスギやヒノキの対策を進めてもらいたいものです。

また、カメムシは成虫で越冬します。次の冬は暖冬の予想です。カメムシにとっては生き残りやすい冬になると思われます。冬を乗り越えた成虫が多いと、来年もカメムシを目撃する機会が増えるかもしれません。

「においあり 無視はできない カメムシね」

2023.9.20配信

「「残暑」はいつまで?」 

 9月に入っても厳しい暑さが続いています。9月半ばまでの平均気温は、西日本や東日本の太平洋側で平年より2度前後高く、北陸や北日本は3度から4度も高くなっています。9月中頃でも猛暑日の所もあり、ぐったりするような暑さです。

 この9月の中頃の暑さを表現するのに、立秋以降の暑さを表す「残暑」という言葉は使えるのか?調べてみると、「秋分(今年は9月23日)まで」としているものもあれば、「8月いっぱいまで」、または「二十四節気の白露(今年は9月7日)の前日まで」と書かれているものもあり、特に定義が決まっているわけでもないようです。また、残暑以外に9月半ばごろの暑さを表している適当な言葉も無いようです。

 今年のような異例の暑さになると、慣例で使われている言葉も当てはまらなくなってしまいます。この暑さが今後も続くとなれば、新たな言葉を作らないといけなくなってしまいますね。

 「暑い秋 残暑と言うより 何ざんしょ」

2023.8.18配信

「大雨の情報を知る」 

 大雨の時に、注目していただきたい二つの情報があります。「線状降水帯の発生(顕著な大雨に関する情報)」と「記録的短時間大雨情報」です。

「線状降水帯」は、発達した雨雲が帯状に連なる現象で、同じような場所で非常に激しい雨が降り続き、集中豪雨をもたらし災害を引き起こす原因となる現象です。

「記録的短時間大雨情報」は数年に一度しか発生しないような短時間の大雨を観測または解析したときに発表され、災害につながるような大雨が降っていることをお知らせする情報です。

近畿地方を通過した今年の台風7号では、鳥取県内などで線状降水帯が発生し、記録的短時間大雨情報も京都府北部や鳥取県内などで発表されました。発表の対象地域では土砂災害や洪水が発生しました。

この情報が出た時点では、避難が困難になっています。外に出ることは危険です。身の安全を確保することを優先に行動してください。10月までは大雨の季節が続きます。

2023.7.20配信

「真夏の健康診断」 

 先日の710日に健康診断に行ってきました。場所は大阪市内。昼過ぎからの診断で、朝ご飯は控えめにして、水分もあまりとらずに向かいました。その日の大阪の最高気温は32.3℃、平均湿度は80%、蒸し暑い日でした。 

健康診断に向かう途中から少々頭が痛くなり、健康診断の最中はバリウムも飲んだこともあり気分が悪くなりました。健康診断は1時間弱で終わりましたので、すぐに涼しい所でお昼ご飯を食べ、休憩していると、頭痛も治まり、気分も持ち直しました。 

頭痛は熱中症の症状の一つです。自己診断ですが、きっと熱中症になったのだと思います。熱中症予防は積極的な水分補給や涼しい所で過ごすことです。暑い大阪の街の中を歩き、食事や水分摂取を控えたことにより、熱中症になってしまったのでしょう。

 若くもないので、自分の体を過信せず、来年の健康診断は日程をよく考えて、真夏の暑い時期だけは避けることに致します。健康第一です。

2023.6.20配信

「キンカンの立場」 

 我が家のベランダに鉢植えのキンカンがあります。毎年数十個の実をつけてくれる育てがいのある植物です。このキンカンになぜかアゲハチョウがやってきて卵を産み付けるのです。マンションの6階なのにどうやってわかるのでしょう。

チョウは愛らしい昆虫であり、子供に実物のチョウの成長過程を見せるのは教育上も良いと思い、数年前までは、ほったらかしにしておきました。卵から小さな黒い幼虫になり、それが緑の幼虫に変わり、さなぎとなって成虫になるのです。完全変態と言われる過程です。

しかし、キンカンの立場になると、困ったものです。幼虫がキンカンの葉を食べまくり、気付くとキンカンの葉がほとんど無くなってしまうのです。ひどい年はキンカンの実もつけないくらいです。 

 最近は子供も昆虫に興味がなくなったようです。昨年からは小さな卵を見つけた段階で、退治することにしました。今年は美味しいキンカンを食べたいと願っております。

2023.5.19配信

「アニサキス」 

5月の中頃、急にお腹が痛くなりました。周期的にやってくる激痛です。渋谷の胃腸の専門病院に行き、診断してもらったところ、前日の食事会で食べたお刺身が怪しく、もしかするとアニサキスが胃の中にいるかもしれないとのこと。急遽、内視鏡検査を行うことになりました。

鼻から内視鏡を挿入。先生とモニターで確認。カメラが食道を通り、胃の中に到達。胃の中を隅から隅まで見ていると、十二指腸の手前ぐらいのところに、いましたアニサキス。胃の壁に張り付いていました。長さは数センチほどで半透明の細長い線虫です。その場で摘出してもらい、すぐにお腹はスッキリ。

これまで、何人かの方にアニサキスでお腹が痛くなった方のお話を聞いていましたが、まさか自分がアニサキスにやられるなんて・・・。コロナの感染対策が緩和されて、食事会も多くなってきました。どんなに酔っぱらっても生魚は確認して食べようと心に誓いました。

(天気とは関係ない話でした)

2023.4.20配信

「富山にて」 

 416日と17日に仕事の都合で富山に行ってきました。4月半ばの富山であれば、まだ桜が少しは残っていると思っていましたが、今年は桜の開花や満開が全国的早く、富山は322日に開花し、満開は327日、開花・満開ともに平年よりも12日早く、統計開始以来最も早い開花・満開で、新幹線の車窓からの風景では桜の花は全くなさそうでした。

とりあえず、気象台は富山駅からさほど遠くない所にあるので、桜の標本木を見ようと富山地方気象台に行ってきました。気象台は富山駅から歩いて15分ぐらい、神通川にかかる北大橋を渡った所にあります。行ってみると標本木は完全な葉桜でした。代わりに構内ではノダフジやハナミズキが咲き、新緑の季節が訪れていました。

今年は季節の進みが早いですね。植物は敏感に反応していることがよくわかります。すでに初夏の装いの北陸にびっくりしながら、「ますのすし」を買って家路につきました。

「富山にて いつの季節も ますのすし」

2023.3.20配信

「駆け足の春」 

 ソメイヨシノの開花が早かったですね。東京は314日、横浜は315日に咲き、統計開始から最も早い開花になりました。開花後も気温の高い状態が続きそうなので、早く散ってしまいそうです。入学式の頃の象徴的な花ですが、最近は卒業式の頃に咲くことが多く、ソメイヨシノのイメージが変わりつつあるのではないでしょうか。

サクラの開花が早いのは3月の気温が高いことが影響しています。今年の3月上旬の平均気温は統計開始から最も高い所が多く、東京は12.4℃。統計開始が1876年なので148年間の中で最も高い気温です。12.4℃は平年だと4月初めのサクラが満開か散り始め頃です。サクラも慌てて咲かざるを得なかったのでしょう。

我が家の鉢植えも、ヤマブキやフジなどの晩春や初夏の植物の葉っぱが出始めています。春の訪れをゆっくりと長く楽しみたいところですが、今年はあっという間に春が駆け抜けている感じがします。

「急がずに ちょっとおマーチ 3月よ」

2023.2.20配信

「スギ花粉の季節」 

 我が家の鉢植えの白梅が215日に開花、紅梅が217日に開花しました。梅とスギは花が咲くリズムが同じようで、梅が咲くとスギ花粉が飛んでくる季節もやってきます。その通り、我が家の観測では2月18日にスギ花粉の飛散開始日を迎えました。(飛散開始日は1平方センチメートル当たり1個以上のスギ花粉が2日連続で観測された初日)

飛散開始を迎えると本格的に飛散が始まったことになり、これから花粉症の方にとってはつらいシーズンが始まります。今シーズンは例年よりも多く飛ぶ予想です。2月末または3月初めにはスギ花粉の大きなピークがやってきそうです。

花粉が多くなる天気の条件は「気温が高い」「風が強い」「晴れ」です。風が強いときは昼も夜も関係なく飛んでいます。

花粉症である私はすでに症状を抑える薬を飲んでいます。戦々恐々としておりますが、なんとか症状を軽くして乗り切りたいですね。今年は特に飛びスギ花粉に要注意です。

2023.1.20配信

「観葉植物」 

 今年は年始から比較的暖かい日が多く、113日~14日ごろは3月下旬から4月並みの暖かさの所も多くなりました。

しかし、年間で最も寒い日がやって来るのは、大寒~立春(今年は120日~24日)前後です。必ずと言っていいほど、厳しい寒さがやってきます。この原稿を書いている時点(119日)の予想ですが、124日~26日にかけて西日本の上空千五百メートルぐらいに-15℃くらいの寒気がやってきそうで、強烈な寒気に戦々恐々としております。

 数年前になりますが、暖かい日が続いていたので、観葉植物をベランダなど屋外に出しっぱなしにしておいたら、最低気温が氷点下の日が数日続き、観葉植物を再起不能にしてしまったことがありました。それを機に寒さに弱い植物はこの時期だけは室内に入れて、暖かい所で育てるようにしています。植物は動けないので、気を使ってあげないといけませんね。 

 そこで一句「観葉植物 出しっぱなしは いかんよ~」

気象友の会 会員専用メーリングリストに登録

毎週金曜日に次の内容をお知らせします。

①広報室だより更新

②気象庁新着情報のお知らせ

 

★登録はこちら

(会員限定)

どなたでも    メルマガに登録

毎月20日頃に次の内容をお知らせします。

①「気象友の会」新着情報

②今月の空模様 

③先月のお天気の記録

④お天気豆知識 

⑤南利幸さんコラム

 

★登録はこちら

(どなたでも登録可能)

気象キャスター

南 利幸 さん

南さんのコラム一覧はこちら

身近な天気を教えて!

あなたの身近で起こっている大気現象や「いまのお天気」を投稿してください。